熊は人間を食べるのか?出会った時の対処法と撃退アイテムの紹介!(ヒグマ・ツキノワグマ)

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近年、クマとの遭遇が多くなってきています!

今まで現れなかった県や地域でも出没情報が見られ、もはや他人事ではなくなってきているといえるでしょう。

kumoさん

山の餌がなくなったから、人間を食べようとしているの?

yugiri

そんな情報がネットに溢れているけど、本当なのかなあ

そもそも熊は雑食型ですが、シカやイノシシも襲うため肉食のイメージが強く、人も捕食のために襲われるのでは、と感じる人もいるかもしれません。

そこで、今回の記事は、熊が人間を襲う目的について、詳しく調査いたしました。

熊に遭遇した時の対処法や撃退アイテムなども紹介してますので、ぜひ参考にしてみてください。

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もくじ

熊が人間を食べるって本当なのか?客観的情報を元に検証

基本的に人間は食べない

結論を先に言うと、熊が積極的に人間を食べるために襲う確率は低いといえます。

主な理由として、クマは雑食性だが、どちらかというと植物質に偏った性質なのだとか。

実際に、環境省のクマに関する注意喚起の資料によると、

「Q クマは肉食動物ではないのですか?
A 肉食もしますが、植物質に偏った雑食性です。食肉類なので、大きな犬歯がありますが、臼
歯(奥歯)は植物をすりつぶすのに適した形に変化しています」

引用元:環境省「クマに注意!-思わぬ事故をさけよう-」P11

と記載されています。

上記資料では、ツキノワグマの食物の9割以上は植物なのだそうですね。

以上を踏まえると、熊が人間を食べることは、イレギュラーなことだと考えることができます。

ただし例外あり

ですが、熊の中には、まれに人肉の味を覚えた個体もいるようです。

つまり、人間を襲った時に偶然人肉の味を覚えてしまう場合があるようですね。

そうした熊は、意図的に人間を狩り始めるリスクがあるため、注意が必要です。

実際に、MBSニュースの情報によると、

MBSニュースの熊が雑食である説明画像
引用元:MBSニュース

ヒグマは動物を積極的に襲い、また、ツキノワグマは、なにかのきっかけで「エサ」だと学習するおそれがあるのだとか。

とはいえ、人間を食べるクマは、全体的な割合としてごくわずかだと言えます。

たとえば、「YAMAP MAGAZINE」の情報によると、北海道の「人喰い熊(ヒグマ)」の割合は1,600~2,500頭に1頭、つまり0.04~0.06%との見方があります。

引用元:YAMAP MAGAZINE

ちなみに、人が交通事故に遭う確率は、約500人に1人(0.2%)なので、事故に遭う確率の方が高くなります。

ですが、全く存在しないわけではなく、通常のクマが人食い熊に変貌する可能性はゼロではないため、襲われないための対策を講じる必要はあるといえるでしょう。

熊はなぜ人間を襲うのか?具体的な理由について

では、クマが人間を襲うのはどのような時なのでしょうか。

特に近年増加する被害は、どのような原因が考えられるのか、以下にまとめてみました。

それでは、以下で詳しく見ていきたいと思います!

子供を守るための防衛本能

熊が人間を襲うのは、母熊が子供を守るための場合が多いようです。

NHKの番組で、東京農工大学の森林生物保全学研究室教授が語ったところによれば、

「人を襲って、食べてやろうと攻撃することはなく、基本的には防御を目的にした攻撃です。母親が子どもを守る行動や自分の逃げ道の確保といった、防衛を目的にした攻撃がほとんど

引用元:NHK防災 小林教授の言葉より

基本的には防衛を目的にした攻撃がほとんどとのこと。

特に、9月~11月は冬眠に備えた飽食期に入るため、熊が活発になり、出会う確率も高くなります。

普段は警戒心の強い熊が、人のいる場所に現れる割合も高くなるので、山場に行く予定のある人は、注意する必要があります。

猛暑で山の餌が不作の可能性

猛暑により山の実が不作になる場合も、人のいる場所に出没する可能性が高いです。

猛暑だとブナの木(どんぐり)の発育が遅れて、実を結ばなくなることが多くなるようです。
(参考:BSN新潟放送

そのため、不作の時に、先ほど紹介した9月~11月の飽食期のタイミングが重なると、かなり危険であるといえるでしょう。

実際に、どんぐりが採れるブナの実の豊作・凶作と、クマの出没・目撃件数の関係を見てみると、

NHKで紹介された不作時の熊の出没・目撃件数のグラフ
引用元:NHK防災

2020年、2023年と、凶作の年に出没・目撃件数が飛躍的に増加していることがわかります。

出会う確率が高くなれば、それだけ人間が襲われる可能性も高くなるといえます。

以上のように、クマが人間を襲う理由として、猛暑で山の実が不作である点が挙げられます。

登山・過疎化の影響で住み分けバランスが崩れた

クマが人間を襲うようになった要因として、クマの居住バランスが崩れた点も大きいと考えられます。

たとえば、登山客の増加で、クマの住処に人間が近くなる一方、村落の過疎化で、人間の住処にクマが近づくようになり、互いの距離感に変化が生まれています。

日経新聞の過疎化による熊の出没増加の要因画像
引用元:日本経済新聞

人の住む場所に餌があることを学習すれば、人間との距離感が一層縮まり、リスクが高くなります。

一方で山では、山林を管理する狩猟者が減っていることも、熊の侵入を防止できない要因として挙げられます。

こうした居住バランスの要因が、クマが人間を襲う理由に繋がると考えられます。

熊に出会った時の対処法を教えて?有効な対策とやってはいけないこと

では、熊に実際に出会ってしまったら、どう行動すれば良いのでしょうか。

具体的な対策をまとめましたので、以下で紹介いたします。

熊に出会った時の対処法

  • ゆっくりと後退しながら距離をとる
  • 熊との間に立木などが来るように障害物を挟む
  • 間近にいる場合はうつ伏せになり首の後ろに手を回して顔と腹部を守る

絶対にやっちゃダメ‼

  • 急に背を向けて逃げる
  • 大声でわめいて熊を驚かせる
  • 子熊に近づかない

熊に出会った時の有効な対策・対処法

ゆっくりと後退しながら距離をとる

熊に出会った時は、とにかく落ち着いて行動することが第一です。

遠くに熊が見える場合は、そのまま距離を取れば良いですが、ある程度近くにいる場合(20m程度)は、クマから目を離さずにゆっくりと距離を取ります

知床財団のヒグマ対処法によると、ゆっくり大きく腕をふり、こちらが人間であることを知らせることも大事なのだとか。

知床財団のヒグマ対処法の一節
引用元:出会った時は(ヒグマ対処法)|知床財団

穏やかに話しかけながら、障害物を間に挟みつつ、距離をとるように移動するのが良いようですね。

急な動きや、逆に全く動かなかったりすると、敵対行動と受け取られる可能性があるため、注意しましょう。

熊との間に立木などが来るように障害物を挟む

万一、突進してきた場合に備えて、可能であれば、クマとの間に障害物を挟むことも大事です。

たとえば、熊との距離を保ちながら、立木や岩の間や、建物があれば中に入るなど、防衛手段があれば活用することが大事です。

実際に、青森県むつ市の公報によると、

むつ市の近くにクマがいる時の対策紹介
引用元:むつ市

突進に備えて、障害物が来るように静かに移動する点を対策として挙げています。

何よりも、すぐに飛び掛かられないように対策することが、肝心です。

間近にいる場合はうつ伏せになり首の後ろに手を回して顔と腹部を守る

熊が間近にいて逃げ場がない時は、攻撃を回避できる完全な対処法はないと言って良いでしょう。

熊が最も攻撃する人の部位は、頭部であることが調査の結果、明らかになっています。

NPO日本ツキノワグマ研究所が調査した「被害者の損傷部位の割合」によると、

被害者の損傷部位の割合
※1897年から2016年まで全1993件、2255人の調査結果

  • 頭部:44%
  • 手腕部:25%
  • 足部:12%

参考:AERA DIGITAL

頭部が圧倒的に多いことがわかります。

従って、一番攻撃されやすい頭部・顔面をカバーしてうつ伏せになるのが最小限に攻撃を防ぐ方法となります。

熊出現時にうつ伏せで防御するイメージ画像

実際に、2023年度の人身事故の62件、70人のうち、うつ伏せの防御姿勢をとった7人(10%)は、重傷者がいなかったという情報もあるほど。
(参考:AERA DIGITAL

以上の点から、うつ伏せ防御の方法が、熊に出会った時に有効な対処法であるということができます。

熊に出会った時にやってはいけないこと

急に背を向けて逃げる

熊は逃走する対象を追いかける傾向があります。

背中を見せて逃げると攻撃されるリスクが高まるため、非常に危険な行為となります。

環境省の情報によると、熊(ツキノワグマとヒグマなど)は、時速40kmで走ることができるのだとか。
(参考:クマに注意!-思わぬ事故をさけよう-

逃げても追いつかれて襲われる可能性があるので、熊を背中を見せずに、ゆっくりと後退しながらその場を離れることが一番重要です。

大声でわめいて熊を驚かせる

熊を驚かせることも、マイナスに働く場合があるため、注意が必要です。

ただし、こちらに逃げ場がない場合、大きな声や音で熊を威嚇する対処法が有効な場合もあります。
(参考:知床財団

ですが、逃げ場のある場合は、無理に刺激せずに、落ち着いて対応することが大事です。

穏やかに話しかけながら、静かに移動するのが、有効だといえます。

子熊に近づかない

子連れの母グマは神経質になっており、非常に危険です。

もし子熊しか見えなかったとしても、近くに母グマがいる可能性は高いので、不用意に近づかないようにしましょう。

熊の中でも、子連れの熊が一番危険といわれているほど。

油断は大敵なので、十分に注意しましょう。

熊に出会った時の備えにしたい!撃退グッズ・アイテムのご紹介

ここでは、熊の対策として有効なグッズ・アイテムを紹介していきたいと思います。

有効なクマ撃退グッズ・アイテム3点

商品を詳しくご説明していきます!

熊除けベル

まず、熊対策として有効とされている熊除けベル

中でもこちらの商品は、消音機能が付いており、音を鳴らしたくないところでは、持ち手を引っ張りOFFにすることができます。

ベルで音を立てることにより、熊に人間の位置を知らせて回避させる効果があります。

効果については、登山メディアの情報によると、

「効果はあります。ヒグマは一般的に、人の存在に気づくと人を避けることのほうが多いです。そのため、鈴を鳴らすことにより人の存在をヒグマに知らせ、近距離でばったり出遭うのを防ぐことができます。

ラジオでも大きな声でも、鈴の代替になります

引用元:YAMA HACK

熊は人を避けようとするため、音による効果はあるとのこと。

ただし、人がおいしい食べ物を持っていると学習した熊には効果がないとのことなので、過信は禁物です。

忌避剤

忌避剤を携行しておくことで、熊の接近を予防することができます。

実際に、風下の熊は3km先でも匂いを嗅ぎわける能力があると言われています。

「熊をぼる」は、自然由来のカプサイシンや木酢液を配合しており、こちらの臭いを嗅いだ熊は、体が燃えるような感覚に陥るのだとか。

忌避剤の使用法は、腰に下げたり、またはリュックに付けるなどして、携行します。

臭いの出る期間は、およそ2ヶ月~6ヶ月となっています。

撃退スプレー

熊が接近した場合は、スプレー噴射で、熊を回避できる可能性が高くなります

ただ、撃退スプレーは、値段が高いものが多いです。

そこで、こちらで紹介する撃退スプレーは、リーズナブルで、かつ強力な効果のあるアイテムを選びました。

「Lilima BEAR」は、約30秒の連続噴射が可能な大容量で、おまけに複数回の噴射も可能です。

十分な飛距離があり、大容量ながら、コンパクトなサイズ感も評価が高いです。

撃退スプレーは、万一の場合に備えて、持っていると安心だといえるでしょう。

まとめ

今回は、熊が人間を食べるのかといった点を中心に、出会ったときの対処法などをご紹介いたしました。

熊に出会った時の対処法
  • ゆっくりと後退しながら距離をとる
  • 熊との間に立木などが来るように障害物を挟む
  • 間近にいる場合はうつ伏せになり首の後ろに手を回して顔と腹部を守る

熊は基本的に、人間を食べるために襲うのではないことがわかりました。

ただし、人肉の味を覚えた熊は例外なので、注意する必要があります。

出会った時の対処法としては、とにもかくにも、焦らず落ち着いて行動すること。

たとえ、絶体絶命のピンチでも、うつ伏せ状態で首や頭部をガードしていれば、重傷化するリスクはかなり軽減することができます。

こちらで紹介したグッズなどを備えて、万全の対策を取ることをオススメいたします。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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